声の広場

 とんぼ作品リスト
堀江一族第一部・概略
堀江一族第二部・原稿
須江の恋第一部「国姫の自殺」
金津の夜明け・北陸線金津駅開業
解読石碑
講演会資料1
講演会資料2
講演会資料3
お寺のおばあちゃん・文章
お寺のおばあちゃん・資料
戦国非情・結城氏多賀谷氏伝
第一部
第二部
第三部
丸岡藩騒動記・作造の仇討
第一部・作造と又八1
第一部・作造と又八2
第二部・駆け引き1
第二部・駆け引き2
第三部・剣技1
第三部・剣技2
紫陽花
小夏物語
牡丹
三国史跡1
 ぎゅう
  日記
 

西暦 17年3月26日 日曜日 幻視行 
 
 森本哲郎の「おくのほそ道行」を深夜に読み返していると、もはや忘却の彼方となった芭蕉の句がたくさんあることに気付き、そこへ自分が行ったのか行かなかったのか判然としない地名がたくさん出てきたことに、おのれの認知度の低さを認めざるを得ない。
 
 とはいうものの、考え込んだ句のいくつかはいまだに覚えていて、下の句もそのひとつだ。
 閑さや 岩にしみ入 蝉の声 

 岩は堅い。表面はがんがらがんだ。それが岩なのだから蝉の声を跳ね返しこそすれしみ入らせることなどできるはずがないじゃないかという長年の疑問がとけたのは、25年ほど前に山竹田の清流に二人で立った時だった。目の前の岩は苔むしている。表面が苔むしていれば、蝉の声はしみ込んでいく。芭蕉が見た岩も苔むしていたに違いない。
3月日記   過去日記