2012年08月

1日ー10日  11日ー20日  21日ー31日

 
2012/08/20 (月) 生命化する宇宙


昨日は北陸新幹線福井県建設促進県民大会。
ぼくは元々新幹線に興味はなかったけれども、金沢→敦賀延伸が決まった以上は、芦原温泉駅を有効に使う方向に尽力するのが当然だと思う。


壇上のVIPたちの挨拶は異口同音だった。それならば挨拶の人数を3人程度にしておくほうが言葉が印象深く残る。但し誰だったかの「一般的に東京までの時間短縮ばかりが謳い文句になっているが、実は沿線自治体間の時間短縮のほうに重みがある」という挨拶が印象的だった。


帰り際に他自治体の議員から「牧田さんのブログに頻頻と登場するオープンカフェでは連夜何が行われているんですか?」と聞かれた。


帰宅し夜空の星あかりが見えるようになった頃、ワンカップ焼酎と一冊の本を持ってオープンカフェに出た。


その本には
「宇宙の未来に関する疑問は、宇宙の大きさなどの疑問と同じく人間のもつ必然的な興味ではないでしょうか? 観測技術の進歩によって理論の裏付けとなる正確なデータが得られるにつれて、私たちは宇宙の始まりやその後の変化について、かなり具体的なイメージをもつことができるようになりました。ダークエネルギーが発見される前は、宇宙の将来はそこに含まれる物質(エネルギー)の平均密度によって3つの形に分解されてきました。「閉じた空間」「平坦な宇宙」「「開いた宇宙」です。観測では宇宙はきわめて平坦だということがわかっていますが、それは宇宙誕生初期のインフレーションによって必然的に得られる形であることがわかってきました。今日ではダークエネルギーの存在が明らかになり、宇宙の加速膨張が観測されていることから、宇宙はこれから永遠に膨張し続けると考えられています。またこれまでの宇宙の速度が「多様化の歴史」であると視点から考えると、多様化の帰結として宇宙に誕生してきた「生命」と宇宙の将来の関わりを指摘する考えもあります。
※生命化する宇宙
多様化の帰結として生命が誕生したのだとすると、将来は星やブラックホールをエネルギー源とする生命体、もしくは宇宙全体が巨大な生命体に進化するのではないかといった可能性が指摘されています。」と書かれていた。


2012/08/19 (日) 夜明けの珈琲を飲みながら

南原幹雄著:「大江戸職人異聞


昨晩の来訪者たちが帰ったあと、この本を読んでいた。
六編( ・女絵地獄・死絵六枚揃・かげろう絵師・秘戯図を彫る女・秘伝毒の華・張形供養・初代団十郎暗殺事件)からなる短編集で、いずれも江戸期浮世絵師の生涯を扱ったものだ。


例えば「女絵地獄」では絵師・鳥居清長と息子喜代政が主人公で共通の情婦おえんが両者の確執を冷静に見据える。そこに喜多川歌麿などがちらちらと顔を出す。


美に殉じるアーチストにとっては、肉親すらが骨肉の争いの対象となる。そうでなければ自己完成などおぼつかないということを教えてくれる本だと思う。


以前、杉本繁男先生にいただいた詩文集「刈安山のうた」を読んでいて、下の詩に目がいった。


第六位


わしの孫は
走るのが苦手でね
六人走れば
きっと六等さ


昨日の運動会でも
六番目に走っていたよ
ところが五番目の園児が
ころんだのさ
わしの孫は
その園児が
たちあがるのを待っていたよ

そして
六位を守ったのだよ


・・杉本先生の人柄が遺伝したようなお孫さんだ。


2012/08/18 (土) お盆も終わった


オープンカフェで一番大事なのはモンステラ。



きょうも葉っぱがみずみずしい。



それはともかく
昨日、街を散歩していた時、初老の男性に呼び止められた。
「最近の牧田さんのブログには郷土史関係がよく出てきますねえ。郷土史に興味あるんなら日の出区から出土した「子持高杯」がおもしろいですよ。埋文に保管されてますよ」と言われた。


事務所に戻り郷土史の資料をめくってみるとこう書いてある。


「市街道は新しく拡張された新道に合流し右折し日の出団地内を北進すると、右手の山林一帯が古墳群地で昭和63年宅地造成の時に発見された。高塚地区13基、清王地籍7基が現在確認されている。
昭和63年発掘調査の一基は、6世紀以降の横穴石室。墳丘直径15m、カラ掘巾1・5m、深さ1・5m、玄室長さ4m、巾1mで高塚石造り、羨道巾1m 。副葬品は太刀80cm、須恵器、金メッキのような耳飾り等が出土し、町に保存。この古墳の発見により、古墳周辺の高塚、清王、柿原、山十楽、山西方寺の村落は、古い歴史をもっていることがわかる。」



この文章に出てくる「・・昭和63年宅地造成の時に・・」のところの宅地造成をしたのは藤田組で、以前、この組の社長とは何回か話したことがある。社長に聞けば詳しいことがわかると思ったが、社長ははるか昔既に冥界にいってしまった。

だけど
生者と死者はこうしてつながっているんだなあ、とぼくは思う。


2012/08/17 (金) 夕陽


お盆のこの時期、ごった返す若者たちを見たいと思い、海水浴場へ車を走らせた。夕暮れであるにも関わらず、海辺は芋の子を洗うような光景だった。


落ちる夕陽があまりにも見事だったので、傍にいたアベックに頼んで写真を撮ってもらったが、私はシルエットと化している。



大宇宙のなかにある無数の恒星のなかのひとつにすぎない太陽ではあるけれども、古来太陽は地球生命の源として崇められてきた。
天照大神はもともとが伊勢の太陽神だったし、聖(ひじり)の語源は「日を知る」からきている。
仏教に「西方浄土」という言葉があるのも当然だと思う。


2012/08/16 (木) 夜空 


「暗く澄み切った空のもとで見る満天の星空は、私たちに深い感動を与えてくれます。星座やそこに浮かぶ様々な天体、また、天を二分する天の川の正体が何かわからなくても、様々な思いが頭を巡り、なぜそこに星が輝いているのか、なぜ自分はここにいるのかといった問いを自らに向けて発することもあるでしょう。
正確な天体の位置測定が可能になり、また、望遠鏡の発明はより客観的に宇宙という天上の世界の実体を人々に紹介してゆきました。今日までの観測技術の進歩と宇宙観の変遷を大きくたどってみると、16世紀のガレリオによる望遠鏡を使った初めての天体観測を皮切りに、望遠鏡は大型化・高性能化が進みました。1813年には、レンズ技師でもあったドイツの物理学者フラウンホーファーによって太陽スペクトルの中に黒い吸収線が発見され、それが原子によって特定の場所に現れることがわかりました。このスペクトル線の発見は、遠く離れた天体の組成を明らかにすることに貢献すると同時に、スペクトル線の位置のずれから天体の運動状態や連星の発見などが可能になりました。
1839年は、写真が天体に応用された記念すべき年です。天体写真は光を長時間蓄積することにより肉眼で見る遥かに暗い天体、つまりは遠くの状態の様子を明らかにしてくれます。アメリカの天文学者ハップルによって、アンドロメダ星雲の距離が測定され、また、彼方に浮かぶ様々な銀河の距離が測定されて、宇宙が膨張していることがわかったのはスペクトルと写真技術のおかげと言っても過言ではありません。
時を同じくして電波がやってくることが発見されると、目に見える可視光線による観測だけでなく、電磁波の全波長を利用した観測が発展し、宇宙の新しい姿が明らかにされてゆきました。電磁波の中には、大気に吸収されて地上までやてこない紫外線やX線、γ線、あるいは長波長の赤外線などがあります。これらの観測は、大気圏外で観測する観測衛星が活躍することになります。波長の短い電磁波は主に高エネルギー天体を、赤外線は光り輝く前の星誕生の現場の様子を、電波はパルサーや宇宙背景輻射の発見などに貢献しました。
また、1959年に打ち上げられた旧ソ連の月面観測衛星「ルナ1号」を皮切りに、月、太陽系天体に関する情報を飛躍的に向上させました。
現在はハップル宇宙望遠鏡をはじめ多くの観測衛星、惑星探査機が稼働中であり、宇宙に関する情報は常に更新され続けています。
とりわけ、冥王星以遠の太陽系外縁天体の発見や小惑星の探査、太陽系外惑星の探索、宇宙誕生初期の宇宙像、宇宙の年齢やインフレーションなどの宇宙論的なデータ、そしてその存在が確実視されている最大の謎「ダークマター」と「ダークエネルギー」などの話題は、最近急速に浮上し、あるいは話題になっている内容です。
本書では、現在わかっている、あるいは広く支持されている最新の情報を取り入れることにつとめました。また、天文学をサポートする相対性理論や宇宙を記述するための超ひも理論などについても解説を添えています。特に光の本質や時間や次元については、宇宙を理解する上でとても重要な視点を提供してくれるものであす。本書によって興味を抱くことができれば、それを出発点にしてもっとDEEPな世界へ進んでいかれることを希望します」・・これは「宇宙ウオッチング」の著者のひとり沼澤茂美の序文である。


ぼくが二ヶ月前にオープンカフェをつくってから、そこでワインばかりを飲んでいるかというと、もちろんそれもあるがそれだけではない。



ぼくはそこで夜空を見上げることを日課としている。
「何故ぼくが今ここにいるのか。130億年前のビッグバンで始まった宇宙は今後どうなっていくのか。」
そういう我々素人には謎としかいいようのない幻想世界に夜空の天体はやさしく導いてくださる。


まずもろともに輝く宇宙に塵となりて無方の空にちりばろう  と言った宮沢賢治が思い出されます。


2012/08/15 (水) 本日は終戦記念日


昨晩10時からの一時間、NHKテレビは「特集・知られざる軍法会議」を放映していた。


太平洋戦争の末期、フィリピン戦線で日本軍兵士約50万人が死亡した。日本軍兵士のなかで逃亡する兵士が徐々に増大。そのなかには、正規の軍法会議を経ずして無実のままに処刑された兵士もいたという。


このドキュメントを見ていて思い出したのが、10数年前に読んだ読売新聞社編「BC級戦犯の記録」。BC級戦犯の裁判は、いわゆる東京裁判とは違って現地でアメリカの法廷によって裁かれたものだが、敗戦国の悲しさで証言者の虚偽がそのまま通ったり、部下を庇って処刑された兵士も多くあった。


日本側アメリカ側どちら側からの理不尽な仕打ちに関しても共通しているのは戦後における遺族たちの艱難辛苦であった。
人目にふれないようにして生きていくことを余儀なくされたという。


22012/08/14 (火) 無題


昨晩は雨が降り続き、オープンカフェに出ることもできないまま酒も飲まずに就寝。
午前三時に目が覚めたが、相変わらず雨は降り続き、遠くで雷鳴も聞こえる。


7月21日の再現になるかと思い、防災服に長靴といういでたちでマイカーに乗り、市内(ごく一部だけど)を巡回。
竹田川も宮谷川も黒谷川も思った程には水嵩が増していなかった。

2 2012/08/13 (月) サマコン


昨日は、午後4時半から、金津中学校サマーコンサートが開かれた。
Ⅰ合同ステージ
Ⅱコーラス
Ⅲ吹奏楽
の順で舞台は進行した。




吹奏楽部は、北陸3県のコンクールで銀賞を獲ったとのことで、そういうチームならば指揮者の力に負うところ大であるはずで、指揮はとても流麗にみえた。
しかし、とぼくは思う。
指揮者は演奏者たちに向かってタクトをふるので、聴衆に対しては尻を向けることになる。因果な商売だ。


それはともかく、生の音楽を聴く機会はせいぜい年一回だが、吹奏楽の迫力は確かに耳に心地よい。充分楽しませていただきました。


オリンピックが終わった。
先日の来訪客から「日本が危機的な状況にあるというのに一日中オリンピックだらけや。おかしいと思いませんか?」と言われたが、確かにその通りだと思った。にもかかわらずエピキュリアンのぼくは、結構テレビ画面を楽しんできた。


さて、過度の喧騒は終わり立秋を過ぎたぼくたちは、食欲と読書の季節を迎えた。ということで文春8月号をぺらぺらとめくっていると「山内昌行vs佐藤優」の対談が目に入った。
ふたりはリーダー論をテーマとして論じ合っているのだがそのなかで佐藤氏は
「私もそう思います。日本の歴史を振り返ると、壬申の乱、南北朝の動乱、幕末、そして昭和初期と、日本の内政が根本的に停滞している時は、実は国際秩序そのものが大きく変動している時なのです。壬申の乱の背後には百済の滅亡など、朝鮮半島の激変が大きく影響していますし、南北朝の動乱は元寇による鎌倉幕府の疲弊とリンクしています。幕末の動乱には西洋列強のアジア侵略があり、昭和初期には第一次世界大戦後の国際秩序の再編と混乱、そして世界恐慌があった。
実は現在、世界は冷戦体制の崩壊後、国家間の生き残り闘争の時代に突入しており、世界史上の転換点にある。だから日本の政治はその対応に迫られ迷走していると考えた方がいい。まずは現在が世界史の転換点にあり、≪有事≫であるという国民の認識なしには、日本に真のリーダーシップを発揮する人間は登場しないでしょう」と言っている。


これはつまるところ、政治家に不可欠なものは、客観的で正確な歴史認識力ということだろう。


2 2012/08/12 (日) 五輪もあと一日


昨晩、中野さんが持ってきたビラです。関心のある方は是非ご来場ください。